こんにちは,マリッコです。
七五三を終えてすっかり燃え尽き症候群でしたが,少し落ち着いてきてから,また何か新しいことをやりたいな,と思う気力が出てきました。
ミシンではなく,刺繍でもない,何か。
そんな時に見つけたのが,テディベアのコンテストです。
型紙から完全にオリジナルで,イギリスかスコットランドをイメージしたもの…
ちなみに,マリッコはテディベアはおろか,ぬいぐるみを作った経験は皆無。
型紙からオリジナルというのはなかなかハードルが高いのですが,「イギリスかスコットランドをイメージしたテディベアとは」と考えていたら,何となく作ってみたくなりました。
実際に作ってみたものを写真で送ってみるとなんと一次選考を通過し,写真を撮って以降放置されていたベアは土台に括り付けられて厳重に梱包され,無事に群馬県のロックハート城にドナドナされていったのでした。
3/5からリニュアルされたテディベアミュージアムに飾っていただいています。1匹だけやたら陽気なベアがおりますが,それがマリッコの作品です。
みなさんお上品でびっくりしちゃった
イギリスやスコットランドで,陽気をイメージする人あんまりいないでしょ
ということで,「未発表」が応募の条件だったもので,あんまり製作途中の写真は撮っていないのですが,忘備録ということで【テディベア制作初心者がいきなり型紙からベアを作るとこうなる】という経過を残しておこうと思います。
イメージを固める
今からちょうど20年前,若かりしマリッコはロンドンに旅に出ていました。
集合・解散がロンドンで,そこからヨーロッパを1周するオーストラリアの旅行会社主催のバスツアーに乗るためです。(情報量が多いな)
人生で海外旅行は2回目(1回目はイスタンブール),見るもの感じるものが新鮮。今でもその頃の記憶は,人生の中での大切な思い出です。そんなこともあり,挑戦してみようかな,という気持ちになったのも事実。
イギリスと言えば落ち着いた街並み,仕立ての良いお洋服,王室,雨が多い…
傘をさして,レインコートを着てめっちゃ水たまりで遊んでいるテディとかは?
と思って調べてみましたが,実際イギリスでは雨は多いけれどもみんなあまり傘をささない,そしてレインコートを着せると本体があまり見えないのでは,と思って却下。
やっぱり王室でしょ,と思い,次期戴冠式も近いのでクラウンにマント?と思ってみてみましたが,あまりに正統派なものは作れる気がしない。
あとはイギリスに由来のあるもの…と考えていくと,「硬貨に使われているモチーフなんかどうだろう」と思いいたり,硬貨のデザインを見てみると,「王冠を戴いたテューダーローズ」がヒットしました。
クラウンはビーズで何とかなるかな。
テューダーローズは,つまみ細工でイケるでしょう
かしこまって座っているテディを作る気はなかったので,クラウンとテューダーローズと元気にじゃれているような感じで作れたらいいな,と考えてみることにしました。
ベアを制作する
ということで,型紙から作るということは何か元となる形がないといけません。立体なのでミシンみたいにどうにか辻褄を合わせるわけにもいきそうもなく。
そこで,基本となるテディベアの作り方を本で読んでみました。
ところが,腕や足が自由に動かせるようにジョイントの付いたものばかりで,思ったような動きが出来なさそうなことに気が付きます。そもそもテディベアとは何ぞや,と調べてみたところ,実は厳格は定義はないそうで,今では「クマの形のぬいぐるみ」の総称であることが分かってきました。
別にそれで遊ぶわけではないので,その機能は必要ありません。
元となる形は,可愛いな,と思った子熊の写真を何枚か組み合わせて粘土で作ってみることにしました。
寝っ転がって,足に挟んだテューダーローズに気を取られていたら,頭に置いたクラウンが顔の方にかかってしまってワチャワチャしている感じなんか可愛いかも。
勘のいい方はお気づきかもしれませんが,
その形にはなりませんでした笑
それを分割して…
ラップを巻いてから養生テープを貼り合わせ,分割線を付けて…
粘土から外して,開いてゆきました。
出来るだけ平らになるように切込みを入れて,縫い代を付けて,厚紙に写してそれを型紙にします。
どうやらちゃんとしたテディベアを作るためには,結構ちゃんとしたモヘアの生地が必要そうなことが分かってきました。
得意のメルカリで検索してみますが,どれもこれもなかなかに高価。成功する気がしないテディベアに,1万円近くかけるわけにはいきません。
となると,素材にすこしアレンジを加えても良いのではと思い,動きがあるせいでかなり継ぎはぎの多いテディになることが予測されたのでそこは全面に植毛を施すことにしました。
羊毛フェルトのニッチな使い方。
土台は,かつてメルカリで大量購入したイギリス産のコート地にしました。コートは作るの難しかったのでこちらで消費です。もちろん羊毛フェルトが刺さることを確認しました。
本体を繋ぎ合わせてみるとこんな感じになり,それに5cmくらいずつにカットした羊毛フェルトの毛束を地道に刺して植毛していきました。
中には,かつて100均で購入して以来使用していなかった羊毛フェルトを詰めて,引っ掛かりが良いようにしました。が,正直何でも良さそうです。
未使用の歯ブラシで毛並みを整えたりしました。
この時点で予想以上に毛が密集しており,思ったような形にはならなそうなことが予想されていましたが,時間がないので完成させることを目的にただひたすら植毛をしていました。
小物を制作する
ビーズでクラウン(王冠)を作る
本体がだいたい出来上がったので,気分転換に小物をつくることにしました。
まずは未体験のビーズで作るクラウン。
ペットボトルの中間部分を使って形を整えることにします。
丸く切った赤のサテン生地,端から1cmくらいのところをザクザクの並み縫いにして…
糸を引っ張ってギャザーを寄せて,ペットボトルにふんわり被せて,下になる部分をボンドで留めて洗濯ばさみで固定し,1日置きました。
根元になる部分からビーズを組んでいきます。基本はみんな100均ビーズ。
ビジューも色んな種類があってありがたや。
2本のワイヤーで組んでいっています。
だんだん重たくなってくるとクタクタになってくるので難しかったです。最終的にはペットボトル部分の裏の見えないところから糸を渡して引っ張り合いにしたりしました。
てっぺんのボールの部分は,つまみ細工で余ったスチロール半球に,金のアクリル絵の具を塗ったもの。
あとは,ダイソーで見つけたエクステ用?のラインストーンを貼ったりして,何とかそれっぽくしてみました。
つまみ細工でテューダーローズ
つまみ細工は慣れたものなので,ひだを寄せたはなびらを紅白5枚ずつ,葉っぱを5枚作り…
余っていた透かしパーツのうえに,グルーガンで付けていきました。時間がなかったので。
真ん中にたっぷりボンドを付けて,あまった金色のアクリル絵の具に浸したヘップを差し込んで完成です。
本当はお花みたくしたかったのですが,足の長さが足りなかったのでネックレスのようにチェーンを付けて持たせてみました。
完成&撮影
ということで,無事にできましたが,前述のとおり思った形にはなりませんでした。
困ったのは撮影の時。
色々ポージングを替えて撮っていったなかで,100%の出来ではないけれども,まぁいいかと思えた写真を応募写真とすることにしました。
粗が目立ちすぎるし,何しろ自立しないので(寝っ転がっている予定だったので)しばらく見えないところに放置されていましたが,1次通過のご連絡をいただいたので,急遽自立するように箱に納めてみることになりました。
というころで,年始からバタバタしていた(途中で子どもたちは今更,例の流行り病にかかるし…)作業でしたが,これにて一件落着となります。
終わりに
ロックハート城さんには,6月くらいまで飾っていただけるようです。
近いところではないですが,この機会に1回伺ってみてもよいかな,と思ったりしています。
実はもう1つ,1次通過をしているコンテストがあり,それもいい結果になるといいなと思っている今日この頃です。